
通巻第 594 号
2003年1月6日(月曜日)
***** 政治・経済 *****
AFTA実施により関税の高い商品に大きな影響
担当機関の分析によると、AFTA(ASEAN自由貿易地域)実施誓約のプロセスに基づきベトナムが関税の引き下げを実施すると、現在関税の高い商品に属している農林産品が非常に大きな影響を受けるという。これらの商品は、牛乳(現在の関税は20〜30%)・砂糖黍(同30%)・青果物(20%)・新聞紙(20%)・印刷紙(40%)・ベニヤ板(10%)などとなっている。2003年から2006年までの間に、これら商品の関税は0〜5%に引き下げられることになる。
AFTA参加に基づく誓約実現のために、ベトナムはすでに共通有効特恵関税(CEPT)制度に基づいた2001‐2006年期における関税引き下げスケジュールを正式に公布しており、これによるとベトナムに輸入される各商品の関税は0〜5%に引き下げられることになっている。
(Dau Tu 12月30日, P.20)
全国で約250万トンの鉄鋼を生産
2002年の全国における鉄鋼生産は、SEA Games
22(ASEANスポーツ大会)向け施設工事・高層団地・ホーチミン道路など社会投資が増加したため、依然として高い成長率を維持した。概算では全国の各施設は約250万トンの鉄鋼を生産したが、このうちベトナム鉄鋼総公社が73万トン以上、同総公社と外国企業の合弁会社が約100トン、残りを100%外国投資企業・その他の企業が生産した。
鉄鋼の販売が好調だったことから、合弁会社・100%外国投資企業では工場設備がフル稼働に近い状況となった。Pomina・Hoa
Phat鉄鋼会社など一部の新しい工場でも、初年度から稼働率が80%近くに達した。
(Dau Tu 12月30日, P.2)
外資銀行のシェアが縮小
国家銀行によると、2002年にはベトナムで活動している外資系銀行の成長率はかなりアップしたものの、前年と比較して市場でのシェアが狭まったということだ。2002年の外資系銀行による融資額は、すべての銀行による融資総額のわずか10.71%(前年は114.3%)を占めるに留まった。また、2002年における外国銀行の未払い債務比率は8.9%(前年は10.2%)となった。
国家銀行のTran Minh Tuan副総裁によると、外資銀行の活動に有利な条件を整えるために、いくつかの新しい政策を打ち出すとのことだ。
(Thoi Bao Kinh Te Sai Gon12月26日, P.1)
Binh Duong省で外国投資4億ドル以上を誘致
Binh Duong省人民委員会によると、2002年の同省への外国投資総額は4億4,000万ドル(前年同期比34.9%増)となり、年間計画を34.4%上回ったということだ。このうち新規投資プロジェクト件数は148件・投資総額2億8,400ドルで、72企業が1億1,640万ドルの増資を行った。これにより同省がこれまでに誘致した外国投資プロジェクトは616件・投資総額30億ドルに達したことになる。2002年は、外資企業による輸出額が同省全体の54.4%を占めるまでになっており、今後もさらに伸びが期待される。
(Thanh Nien 12月28日, P.2)
財政省決定146号の実施を見合わせ
財政省は12月27日、2003年1月1日から施行の予定となっていた完全ノックダウン(CKD)方式での自動車部品輸入税引き上げに関する通知146/2002号について、新たな決定がなされるまで延期することを発表した。これにより、2003年1月1日以降も現行の輸入税率が維持されることになった。この延期決定は、自動車生産企業11社が同省による決定146/2002号に対して強い難色を示したことによるものだ。
しかし、Nguyen Sinh Hung財政大臣によると、今回の決定は各自動車生産企業がそれぞれの誓約に正しく従い内地化を実施することが条件だということだ。
(Tuoi Tre 12月28日, P.2 / Nguoi Lao Dong 12月28日, P.2 / Thoi Bao Kinh Te Viet Nam 12月30日, P.1)
輸出優遇融資が受けられる新規7品目を発表
先ごろ商務省は、2003年の輸出促進に関する4つの措置を政府首相に提出した。投資環境改善措置に関する同省の建議は、政府首相が各省・関連当局を指導して、有望な7品目をベトナムの潜在力ある新規商品分野とするための発展補助方案を研究させるようにといった内容だ。これら7品目の内訳は、コンピューター・OA関連機器、絹糸、木製品、プラスチック製品、清涼飲料水(主に果汁使用のもの)・織物・電化製品となっている。2003年には、野菜缶詰・生鮮野菜・乾燥野菜・野菜加工品、輸出用子豚・豚肉、手工芸品・籐製品、機械・電子製品などに加えて以上の7品目も輸出補助融資の適用品目リストに含められることになる。
(Sai Gon Giai Phong 12月30日, P.1)
バイク購買力がアップ
税務総局が新車バイク登録税・登録手続き料の値上げを建議したことに関するニュースが発表されたことから、バイク市場がかなり“熱く”なってきている。ここ2日間で、バイクを求め市場に押し掛ける消費者がかなり増えており、ホーチミン市のYamaha・Suzuki・その他メーカーの販売代理店の話によると、購買力は通常時の約20~30%アップしているという。
しかしながら、各店舗にはまだ十分な在庫があるため、市場価格の値上がりはないようだ。同市Phu Nhuan区のバイク市場で調べたところ値段は先週とほとんど変わらず、Wave
Alpha(Honda社製)が1台当たり1,450万ドン〜1,500万ドン(約967ドル〜1,000ドル)、Attila
Sanda(SYM社製)が同1,130万ドル(約753ドル)、Viva(Suzuki社製)がディスクブレーキタイプのもので同2,700万ドン(約1,800ドル)・ドラムブレーキタイプのもので2,500万ドン(約1,670ドル)、Nouvo(Yamaha社製)が同3,000万ドン(約2,000ドル)となっている。
(Tuoi Tre 12月28日, P.2)
不安の中での成長
2002年11月末までに、皮革・履物分野の輸出額は約16億2,000万ドルに達し、前年同期比で17.9%の増加となった。これにより、年間目標である18〜19億ドルを達成する可能性も十分に出てきた。輸出額は増加しているものの、状況は依然として楽観視できない兆候を示している。
現在のところ、皮革・履物分野にとって最も重要な市場は依然として欧州連合(全体の80%)となっており、これにアメリカ(6%)・日本(5%)などが続いている。輸出されている製品のうち、主なものはスポーツシューズ・ズック・女性靴で、同分野全体における総生産量の76%に達している。サンダル・スポーツサンダル・スリッパなどは比率が低くなっている。中国・香港・イタリアに次いで、皮革・履物の輸出量で世界第4位となっているにもかかわらず、ベトナムは依然として委託加工専門の国としてしか知られていない。
同分野の輸出額が増加している理由は、ベトナム皮革・履物協会のMai Duy Hien副会長によると「政治的な変動のあった国から、ベトナムへの発注にシフトしているからです」ということだ。
欧州におけるベトナムの履き物輸出市場は、イギリス・フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・オランダに集中している。現在のところ、EUは依然として一部のベトナム履物製品に対して共通有効特恵関税制度による最低関税率を適用している。ベトナムが中国と比較して有利な点は、低い税率とクオータによる制限がないところだ。アジア地域において、現在ベトナム履物の最も大きい消費市場は日本となっており、ベトナムの履物製品に対して最恵国待遇が適用されている。越米通商協定が発効してからまだ1年にしかならないものの、アメリカ市場のシェアはすでに日本市場を追い抜いている。アメリカに輸出されるベトナムの履物製品は、ほとんどが外資系企業の生産によるもので、Nike・Reebok・Adidasなどの有名メーカーへの出荷となっている。
Thai Binh靴有限会社で輸出を担当しているMai
Thanh Binhさんによると、現在国内企業でアメリカ向けの製品を生産できるのは6〜7社しかないという。というのも、技術・デザイン・納期の面で、大量の発注に対応できる会社はそれほど多くないからだ。さらに、アメリカ市場では、ベトナム国内企業は中国と競争するだけの力がない。Thai
Binh靴有限会社のNguyen Duc Thuan会長によると「アメリカでの輸入税率は同じですが、我が社の輸出価格はいつでも中国製より高くなってしまっていますからね」ということだ。そこで、アメリカ市場が開かれても、この機会を最大限に利用できるのは外資系企業だけで、国内企業(民間企業・国営企業)は依然としてこれら企業の下請けまたは孫請けに過ぎなくなっている。
専門家たちによると、世界の有名シューズブランドの生産戦略がベトナムを含むアジア諸国に集中してはいるものの、ベトナムの国内企業が“一皮剥ける”チャンスの到来は2003年になっても依然として望みが薄いということだ。イタリア技術・経済開発組織(PISIE)のSimone
Cipriani総書記によると、ベトナムの履物分野は管理幹部および技術専門員の養成・訓練に力を入れること、技術能力開発を推進すること、緊急にデザインを改善すること、能動的に営業を行うことが必要だとのことだ。これらは、ベトナム履物分野の企業にとっては、依然として非常に大きな試練となっている。この他にも、以前には安定・安全・合理的な戦略と見なされていた委託加工方式による生産を依然として続けていることから、パートナーへの従属的な立場から抜け出せないといった弱点が、日を追うにつれて露見するようになってきた。
原料供給源に関して能動的になれないため(原料の80%を輸入に頼っている)、国内企業がデザイン・技術から生産設備に至るまでを外国企業に従属することになるのは当然だ。創造力・デザイン開発能力に関していえば、国内企業はほとんどお手上げ状態に近くなっている。この部分が塞がっていては、FOB価格(原料を自己調達して生産)による輸出の機会は得難く、かといって実現できる企業はそう多くはない。
(Tuoi Tre 12月17日, P.11)
ガソリン業界の不安
各石油会社によると、中東において戦争が発生する危機があることから、全世界規模で石油製品の価格が上昇し続けているということだ。現在、オクタン価92ガソリンの輸入価格は1バーレル当たり30.65ドル、ディーゼルオイルは同33.3ドル、灯油は同34ドル、重油は1トン当たり172.5ドルとなっている。輸入価格が値上がりしていることから、国内での小売価格も上昇している。具体的にはオクタン価92ガソリンが1リットル当たり約180ドン、オクタン価90ガソリンが同300ドン、ディーゼルオイルおよび灯油が同100ドン、重油が同300ドンの値上がりとなっている。現在のところ国内での卸売価格および小売価格の差額は、1リットル当たり200ドン程度とこれまでのところ合理的なレベルとなっているが、このような価格設定だと各石油会社は輸入すればするほど赤字になってしまう状況だ。その一方、年末が近付き市場でのガソリン・ディーゼルオイルの購買力が増加し始めている。その他に、投機目的で石油製品を買い占めする仲介業者が出現するといった状況も発生している。このような状況下においても、石油総公社(Petrolimix)を始めとする各石油会社は、平常通りの石油製品輸入・供給を保証するということだ。
(Tuoi Tre 12月26日, P.2)
***** 統計情報 *****
全国で外国投資プロジェクト件数が30%増
2002年12月までに、全国で外国投資プロジェクト607件(前年同期比30.3%増)・登録投資額11億7,090万ドル(同46.5%減)に投資許可書が発給された。年初11カ月における外国投資企業の営業収入は81億ドル(前年同期比21%増)、納税額は4億ドル近く(同23%増)に達した。また、外資系セクターで働く労働者の総数は47万人近くとなっている。投資分野は工業・物資生産・輸出分野に集中しており、特に増加を見せたのは食品加工業・サービス分野となった。国別投資割合では、東アジア諸国による投資が大きな部分を占めている。具体的には、韓国がプロジェクト数120件・投資額2億2,300万ドル、台湾が151件・2億2,370万ドルでトップを争っており、これに香港・日本・アメリカなどが続いている。外国投資プロジェクトは36省・都市で展開されており、特に南部経済地域(ホーチミン市・Binh
Duong省・Dong Nai省など)に集中している。このうち、ホーチミン市はプロジェクト数でトップ(194件)、投資額は2億3,830万ドル(全体の20%以上)に達している。
(Lao Dong 12月28日, P.3)
ホーチミン市で外国投資額が減少
2002年末までに、ホーチミン市の外国投資プロジェクト誘致件数は225件、新規投資・増資額は5億4,200万ドルに達する見込みだ。投資計画省によると、この数字は前年同期と比較してプロジェクト件数では35.6%増となっているものの、投資総額では28.5%減となっているとのことだ。
投資国の内訳は、台湾が依然としてプロジェクト件数・投資額ともにトップ(プロジェクト件数が全体の23%・投資総額が全体の24%)となっており、韓国(同20.5%・13.4%)がこれに続いている。アメリカによる投資は、プロジェクト件数では全体の8.3%に留まっているものの、投資額では22%を占めている。日本による投資は大幅に減少しており、同4%・3.9%に留まっている。欧州諸国は同14.6%・10.8%を占めている。
(Sai Gon Giai Phong 12月26日, P.3)
***** 一口ニュース *****
2002年の日本によるベトナム援助額は5億3,600万ドル、世界銀行(WB)による援助額は4億9,900万ドル、アジア開発銀行による援助額は2億6,400万ドルで、これらが全体の83%を占める
(Dau Tu 12月30日, P.4)
2002年の全国における水産物輸出総額は20億3,000万ドルに達し、前年同期比の12.7%増
(Nguoi Lao Dong 12月30日, P.7)
SAMSUNG社がテト(旧正月)シーズンに向けて携帯電話機の新モデル5製品を市場に投入
(Dau Tu 12月27日, P.14)
政府首相は12月25日、オートバイ・エンジン・パーツの輸入税計算のための最低価格を規定した指示1665/CP-KTTH号を公布
(Lao Dong 12月31日, P.3)
工業省の統計資料によると、2002年の同省管理下各企業による生産高は55兆5,000億ドン(約37億ドル)以上に達し、前年同期比で13%の増加。このうち、特に機械工業とエネルギー工業分野が大幅な成長
(Nguoi Lao Dong 12月31日, P.7)
国連食糧農業機関(FAO)が発表した2003年の世界におけるコメ輸出状況評価によると、ベトナムのコメ輸出量が390万トン(2002年は約320万トン)に達するとの予測
(Nguoi Lao Dong 12月31日, P.2)
観光総局の統計によると2002年は外国人観光客143万3,000人がホーチミン市を訪れ、全国を訪れた外国人観光客の55%を占める
(Thoi Bao Kinh Te 12月27日, P.9)
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外国為替相場 (Viet Com Bank ホーチミン支店・1月5日現在) キャッシュ USD/ドン 15,408 |
***** 事件・出来事 *****
タバコ企業に年間5回のみ広告を許可
先ごろ文化情報省は、タバコ生産企業の社名・ロゴの掲載・放送に関する公文書5272/VHTT-BC号を公布した。これによると、各タバコ生産企業は1年間に5回のみ自社の広告内容をマスコミに掲載・放送することができることになっている。これらは、陽暦1月1日・陰暦1月1日・メーデー・国慶節・企業の設立記念日の5日で、各タバコ企業は自社の祝辞・社名・住所・ロゴなどを、1つの新聞・雑誌・ラジオ・テレビに1回のみ掲載・放送(タバコ製品の画像および名称は不許可)することができる。
(Dau Tu 12月30日, P.2)
ベトナムの高校で外国人生徒の学習が可能に
教育訓練省は12月25日、中学・高校における転校および生徒受け入れに関する規定を公布した。それによると、ベトナム人帰国子女および在ベトナム外国人生徒に対して、ベトナムの中学・高校で継続して学ぶために有利な条件が整えられる。ベトナムの高校への受け入れ審査対象となる外国人生徒は▽ベトナムと各国家・国際組織との間での協定・合意に基づく奨学金制度を受けている生徒、▽外国の各組織・個人とベトナムの各教育機関との間での養成契約に基づいて自費留学する生徒、▽ベトナムで生活・勤務する両親または保護者に同行してベトナムで暮らす生徒となっている。
(Thanh Nien 12月26日, P.2)
ホーチミン市には3〜5つ星ホテルがわずか33軒
現在ホーチミン市には632軒の商業宿泊施設があるが、ホテルの等級基準である星の認定を受けているホテルは約130軒に留まっている。3〜5つ星ホテルだけを見ると現在33軒しかなく、5つ星ホテルが7軒・4つ星が4軒・3つ星が22軒となっており、約100軒は規模が小さい1〜2つ星レベルとなっている。宿泊施設の大部分を占める残り500軒近くは、部屋数が数十室ほどのゲストハウス・簡易宿泊所・ミニホテルなどとなっている。
このような状況の中で、2002年にホーチミン市を訪れた外国人観光客の数は140万人に達したが、そのうち大部分の観光客が3つ星レベル以上のホテルに宿泊している。
(Sai Gon Giai Phong 12月28日, P.3)
Cai Tu橋建設工事が着工
12月27日、Can Tho省とKien Giang省を結ぶCai
Tu橋建設工事の起工式が行われた。同橋は現在運航されているCai
Tuフェリーから70m上流に建設され、国道61号線のCan
Tho省Vi Thanh町Hoa Tien村側とKien Giang省Go
Quao県Vinh Hoa Hung Nam村側を結ぶ予定だ。同橋は全長514m・幅12mで、水面から9mの高さに架設される。工事は24カ月間で完成の予定となっている。
(Thanh Nien 12月28日, P.2)
Dong Nam商業・通信サービス有限会社を立入検査
南部警察総局の各部隊は1月2日10時15分、公安省調査警察当局の緊急立入検査実施命令により、Dong
Nam社の本社事務所・販売店・メンテナンスセンター合計6カ所および同社社長でフランス越僑のNguyen
Gia Thieu(38歳)・同社経理部長のNgo Van
Toan(33歳)の自宅を脱税の容疑で立入検査した。
Dong Nam社は、ベトナムにおけるNokiaおよびSamsung社の携帯電話正式販売代理店で、全国に数百の販売店を所有している。同社は大量の携帯電話をベトナムに輸入し、領収書に実際より低い価格を記入することによって、輸入税および付加価値税の脱税をしていた。公安当局が押収した資料によって、Dong
Nam社が2000年から脱税行為を行っていたことがわかった。2001年のある四半期だけでも、脱税額は200億ドン(約130万ドル)にも上っている。各地点の立入検査で、公安は携帯電話1万台近く・コンピューター30台以上・経営関連資料・ベトナムドン・米ドルを押収した。社長のNguyen
Gia Thieuは事情聴取のため、公安部隊により警察総局に連行された。公安はNguyen
Gia Thieuの住居(婚約者である元ミスベトナムHa
Kien Anhの実家)を家宅捜索し、20万ドル以上の現金を押収した。社長のNguyen
Gia Thieuの他にも、経理部長のNgo Van Toanおよび営業部長のNguyen
Quang Kyも事情聴取のため公安当局に出頭を求められた。
これは非常に厳重な不正商業行為・脱税事件で、被害総額は数千億ドンに達すると予測されている。
(Sai Gon Giai Phong 1月3日, P.7 / Tuoi Tre
1月3日, P.3)
***** コラム *****
鮫の“口封じ”をする
海で最も凶暴なものの象徴である鮫は、漁師たちにとって脅威の存在だ。それにもかかわらず、これら漁師たちの中には、鮫を釣るといった“死に神をからかう”ような行為を敢えてする人たちもいる。
実際には、このところ鮫釣りはそれほど困難なことではなくなっている。遠洋マグロ漁船に乗り込んだPhu Yen省の漁師たちが、数匹の鮫を“引き当てる”こともしばしばだ。しかし、荒海の季節に小船も使わず鮫を捕まえに出かけるほど肝っ玉の大きいのは、Phu
Yen広しといえども、Tuy Hoa県Dong Tac村Ro部落に在住のLe
The・Le Dau・Le Mau・Le Neさん4兄弟ぐらいのものだろう。
Ro部落のLeさん兄弟たちは、鮫釣りといった大胆な行為を“口封じ”と名付けている。長兄のLe
Theさんによると「わしは今年62歳になるが、“口封じ”は7歳のときに親父に連れて行かれたのが初めてだったかな。むかし爺様が親父に鮫釣りを仕込んで、それをわしらに引き継がせたってわけだ。わしの家族はもともとBinh
Dinhの出身だっんだが、親父がPhu Yenの海まで漁に出かけたときに鮫がたくさんいるのを見て、このDong
Tacの漁村に家族を引き連れて移住してきたんだな。この地方で“口封じ”をしているのはわしの家族だけで、他には誰もやってないね」
3兄のTam Nhotさん(本名はLe Mau・54歳)の話によると、荒海の季節(陰暦の9〜11月ごろ)になると風が唸りを上げ波が荒れ狂うが、餌を求めて鮫がDa
Rang河口まで入り込んでくるのはちょうどこの時期に当たり、“口封じ”には絶好の機会だということだった。もし沖まで釣りに出れば様々な種類の鮫が掛かるが、海辺まで入り込んでくるのは黒鮫だけなので、“口封じ”の対象はこの種類の鮫だけとなる。Tam
Nhotさんは「風が強ければ強いほど、波が高ければ高いほど、鮫が掛かるチャンスが増えるってわけよ」と話した。このような天候では、小船を沖に出すことはできないので、“口封じ”のために漁師たちは泳いで“嵐を乗り越え”なければならない。長さ2mほどの鉄製ワーヤー(“足”と呼ばれる)に括り付けられた、マグロ釣り用の2倍はある非常に大きなステンレス製の釣り針(直径10mm)が“口封じ”の道具だ。針と“足”の部分は、長さ15尋(約20m)ほどで親指ほどの太さの硬く丈夫な紐に繋がれている。この他に、生餌を泳がせるための太腿サイズの浮き5つ、針に掛かった鮫が遠くに泳いでいけないようにする重さ15kgほどの錨なども必要だ。鮫の餌には重さ1〜2
kgほどの生魚を針にしっかり結び付けて使う。
“口封じ”は普通5〜7人の漁師が一組になって行い、大きな浮き板に紐で各人の手を結び付け、道具を抱えて沖に500尋ほど泳ぎ出して針を垂れる。毎日、漁師たちは針を垂れたところまで泳ぎ出して、鮫が掛かっていないかを見たり生餌を取り替えたりしなければならない。漁師のLe
Tuoiさん(Tam Nhotさんの息子)はまだ23歳と若いが、5人の義兄弟と一緒に9歳のときから鮫釣りをしているベテランだ。彼によると「鮫釣りの針を垂らしたところまで泳いで往復すると2〜3時間は掛かります。2〜3階建ての家ほどもある大きな波が漁師たちを巻き込んで海中に引き込んだかと思うと、今度は物凄いスピードで海面まで押し上げます。本当に毎回息が切れるほど疲れますよ」とのことだ。しかし、この餌を仕掛ける作業は“口封じ”の一部分に過ぎず、掛かった鮫を沖に引き上げる際の危険に比べれば大したことはない。Le
Dauさんは「上手い騙し方を知らないと、鮫は大人しく俺たちに付いてこないからね。もしそうじゃないと鮫は痛いんで抵抗し続けることになるだろう。そうしたら俺たちは諦めるか、それとも死んでしまうことになるってわけだ」と話した。
“口封じ”に出かける漁師たちの話では、以前は生活のために仕方なくこの仕事をしていたが、今では沖に出て漁をするための小船を手に入れることができたので、鮫釣りはあくまでも楽しみに過ぎず、以前Tay Nguyenの猟師たちが象を獲っていたようなものだという。Le
Neさんによると「荒海の季節になって何度か“口封じ”に出かけないと、何となく寂しく感じるんだよ。それだけじゃなく、若い者たちに波風と生死を共にするこの仕事を叩き込まなけりゃならないからね」ということだった。危険だとは知っていても、彼らは代々受け継がれてきた“口封じ”の伝統を守り続けている。Le
Tuoiさんによると「鮫を岸に上げることができた時には、村中の者が手伝いや見物に集まって、何か自分が凄いことをやったような気持ちになるんだよ。そういう気持ちに浸っちまうと、止めようにも止められないってわけさ」ということだ。また、フカヒレを切り取って商売人に売った後で、Le家の兄弟たちは村中の人たちに鮫の肉をご馳走する。
荒海の季節が終わるまでに、Le家の兄弟たちは大抵8〜10匹の黒鮫を釣ることができ、中にはこれが25匹に達した年もあった。Tam
Nhotさんの話では「でも最近じゃ鮫がめっきり減ってしまって、良くても2匹がいいところだね」ということだった。
(Nguoi Lao Dong 12月11日, P.4)