通巻第 595 号




2003年1月8日(水曜日)





***** 政治経済 *****





カナダがベトナム製履物輸入税を引き下げ


カナダにおけるベトナム製履物ダンピング問題を釈明するために同国を訪れていた商務省法制局の幹部が帰国し、記者会見を行った。それによると、カナダ国際貿易裁判所(CITT)は1月8日に、同問題に関する判決を下すことになっており、ベトナム製履物の輸入税が25.7%に引き下げられる可能性が高いという。

カナダ履物協会および履物メーカーらは半年前、ベトナム・香港・マカオ各国が履物および防水加工ソールをカナダでダンピングしたとして、これらの国を訴えていた。その半年後、カナダ政府はダンピングを防止するために、これら3カ国からの履物に対する輸入税を72%に引き上げた。

現在、ベトナム製履物のカナダ向け年間輸出額は約4,000万ドルとなっている。

(Thoi Bao Kinh Te Sai Gon 1月2日,P.8)






日本がベトナム産家禽輸入を許可


商務省は12月31日、日本がベトナム産家禽肉輸入を許可するとした公文書5480/TM‐CATBD号を公布した。それによると、ベトナムの家禽肉業者は以前のように日本への輸出ができるようになる。輸出できるものは鶏肉・家鴨肉・一部の家禽肉となっている。

(Lao Dong 1月6日,P.3)






Tan Tao工業団地の投資誘致がトップ


ホーチミン市にある各工業団地において、昨年最も投資誘致が多かったのは依然としてTan Tao工業団地となった。同工業団地が誘致したプロジェクト件数は39件で、投資総額は1兆2,607億5,500万ドン(約8,405万ドル)と1,282万ドルに上り、ホーチミン市にある各工業団地へ進出した国内投資総額の50%を占めた。また同工業団地で活動している各企業で増資を行った企業のうちTaserco工場・事務所サービス有限会社は12月に約2,000億ドン(約1,333万ドル)の増資を行い、同社の投資額は3,415億ドン(約2,276万ドル)となった。現在、同工業団地で投資許可書を取得している135件のプロジェクトのうち、活動を開始している工場は97となっている。土地の収用手続きが困難であるため、同工業団地は50の工場に対し、土地を引き渡せない状態だ。

(Sai Gon Giai Phong 1月4日,P.3)






在外ベトナム人労働者の送金が14億ドル


労働傷病兵社会福祉省海外労働管理局によると、海外に在住しているベトナム人によるベトナムへの送金額が昨年は約14億ドルに上ったという。このうち契約に基づく労働力輸出者による送金額が4億ドル、海外で就労している専門家および技能労働者によるものが10億ドルとなった。

昨年は期限付きで海外において就労する労働者数がこれまでで最も多くなった。また実績のある労働力輸出市場が改善されてさらに強固になったことに加え、新規市場であるマレーシア市場もベトナムの労働力輸出に大きく貢献した。

昨年、在外ベトナム人労働者は2001年比24.65%増の約4万6,122人に上り、年間計画を21.37%上回る結果となった。国別ではマレーシアが1万9,965人、台湾が1万3,191人、日本が2,202人、韓国が1,990人、リビアが381人などとなった。

(Dau Tu 1月6日,P.9)






Fiditouristの売上高が710億ドン


Fiditourist観光社は、労働勲章3等を受賞した。同社は昨年、8万8,800人の国内外観光客にサービスを行い、売上高が710億ドン(約473万ドル)に上った。現在、Fiditourist観光社は全国にある国際観光部門トップ10の1に入る企業となっている。また同社はホーチミン市で唯一エジプトツアーを企画している観光会社でもある。

(Sai Gon Giai Phong 1月5日,P.2)






バイク組立台数が70万台に達する


商務省は、バイク組立・生産企業に対する2002年のバイク組立・生産部品輸入期限延期措置を取るよう、政府首相に建議した。昨年特徴的だったのは、各国内企業は10月初旬にバイク部品の輸入指標を配分されたため、契約の締結や輸入手続に困難が見られたことだ。現時点になっても、一部の企業は国内側の部品は準備できているが完成に必要な輸入部品を入手できていないといった状態になっている。

統計総局によると、昨年組立てられたバイク台数は2001年比24.4%増の約70万台に上った。外資企業によるバイク組立台数は、同109%増の56万1,724台と大幅に伸びた。一方、国内企業によるバイク組立台数は同50%減、中央管理企業の組立台数は7万4,000台、地方管理企業は6万4,000台となった。

(Sai Gon Giai Phong 1月6日,P.1)






JBICが非国営中小企業に優遇融資


日本国際協力銀行(JBIC)は、新規投資および事業拡大を行う中小企業に対する援助プログラムを実施する。同プログラムは、国内の各商業銀行を通して行われ、今後10年間において事業拡大または新規投資を行う非国営中小企業へ優遇融資を行うものだ。ベトナム政府と締結された融資総額は40億円となっている。

(Lao Dong 1月4日,P.ホーチミン市版)






ホーチミン市で1,246件の外国投資プロジェクト


ホーチミン市における現在も有効な外国投資プロジェクトは1,246件(投資総額112億6,700万ドル)となっている。企業形態別内訳は、100%外資企業が813件(同38億4,000万ドル)、合弁会社が383件(同60億1,400万ドル)、事業協力は50件となっている。また投資分野別では、工業分野が841件(同47億7,700万ドル)と最も多く、経営コンサルティング分野は196件(同23億2,200万ドル)、商業・ホテル・レストラン分野は47件(同16億2,500万ドル)などとなった。投資家別では、台湾が21億4,900万ドル、韓国が8億3,700万ドル、日本が8億2,900万ドルなどとなった。

(Nguoi Lao Dong 1月7日,P.7)






ハイテク農業区の建設に690億ドンを投入


12月31日に行われたハイテク農業区建設に関する会議で、ホーチミン市人民委員会のMai Quoc Binh副委員長は、ホーチミン市がハイテク農業区に関するプロジェクトの展開を委任しているSai Gon農業総公社に対し、同市に提出するための各種手続きを2003年1月中旬までに完了するよう要請した。これに加え、この部署の人事案および活動方針も添付することになっている。同市は、年度予算から同地区のインフラ整備に投資を行う。

同市で最初となるこのハイテク農業地区は12区に建設され、敷地面積は約29ヘクタール、投資総額は690億ドン(約460万ドル)となっている。

Sai Gon Giai Phong 1月1日, P.1)






工業分野への外国投資が増加


工業省からの情報によると、工業・建設分野への外国投資に回復・発展の兆しが見られるという。2002年にはプロジェクト480件・投資総額8億8,600万ドルに投資許可書が発給され、このうち重工業が180件・軽工業が239件・食品工業が29件・石油が2件・建設が30件となった。これらのプロジェクトのすべてが製品の輸出を行っており、また一部の製品は輸入品の代替として国内消費需要に供給されている。工業省はすでに多くの分野で企画・発展戦略を打ち立てており、製紙・植物油・皮革履物・プラスチック・陶器ガラス・ミルク・機械・自動車・オートバイなどの分野に外国投資を誘致している。

Sai Gon Giai Phong 1月2日, P.3)






輸出加工区・工業団地に1億9,441万ドルの投資を誘致


2002年のホーチミン市における外国投資は大幅に減少したものの、同市の各輸出加工区・工業団地では1億9,441万ドルの外国投資を誘致し、前年同期と比較して3,962万ドルの増加となった。このうちプロジェクト94件が新規投資で、登録投資額は9,568万ドルとなっている。輸出加工区・工業団地における外資企業の経営状況が好調のため、プロジェクト97件が総額9,873万ドルの増資を行い、プロジェクト件数・投資額ともに新規投資プロジェクトを上回った。

Nguoi Lao Dong 1月1日, P.7)






Binh Duong省の経済社会発展状況が好調


2002年におけるBinh Duong省のGDP成長率は14.6%の増加となり、1人当たり平均997万9,000ドン(約665ドル)に達した。工業・農業・サービス・輸出のすべての分野で生産高が増加となり、同省の経済指数はすべて計画を上回った。全戸数の92%が電気を、農家の75%が清潔な水を使用している。新たに2万8,387人の雇用を創出し、貧困家庭の割合が1.8%まで減少した。

Thoi Bao Kinh Te Viet Nam 1月1日, P.3)






Binh Duong省で13万8,825人が社会保険に加入


現在までに、Binh Duong省では1,210組織・13万8,825人の労働者が社会保険に加入しており、このうち80社が100%外国投資企業・11社が合弁会社・62社が民間企業となっている。

Thoi Bao Kinh Te Viet Nam 1月1日, P.3)






ハノイで6つの新都市区建設を準備


企画建築局によると、2003年中にハノイ市の各関連担当機関は、6つの新都市区建設プロジェクトを展開するとのことだ。このうち3つのプロジェクトはすでに投資主が決定されており、関連手続きが進められている。これらはKim No新都市区(Dong Anh県)はハノイヤング企業株式会社・Hai Boi新都市区(Dong Anh県)はTogi不動産株式会社・Ha Dinh新都市区は機械組立・電気水道会社で、残り3つはKim Cuong新都市区(Dong Anh県)・Xuan Phuong新都市区(Tu Liem県)・Tu Hiep新都市区(Thanh Tri県)となっている。

Thanh Nien 1月2日, P.1)





***** 統計情報 *****





貧富の差は12.5倍


統計総局は、2002年における各家庭の生活レベルに関する調査結果を発表した。それによると、1人当たりの平均月収は1999年比12.2%増の33万1,000ドン(約22ドル)となった。全国で最も所得の低い貧困住民グループの所得も同8.2%増加となった。また所得が最も低い世帯の10%と所得が最も高い世帯10%を比較すると12.5倍の開きとなった。世界銀行(WB)の定める貧困標準によるとベトナムの貧困率は32.5%、食糧・食品欠乏率は13.2%となっている。

各地方の幹部らは、各家庭の生活レベルが向上している原因として、農業政策の変更や農業以外に従事する機会が増えたためだと述べている。

(Nguoi Lao Dong 1月3日,P.4)






Thua Thien Hue省で輸出額が過去最高


2002年のThua Thien Hue省における輸出総額は3,950万ドルに達し、前年同期比で12.3%の増加となった。このうち、水産物が2,600万ドル(前年同期比11%増)で全体の64.9%、工業製品が1,100万ドルで同28%を占める結果となった。冷凍海産物が9%増・乾物が39.5%増・日本酒が8倍増・ポリプロピレン袋が50%増・着物刺繍が12 %増など多くの製品が輸出額増加となった。

Thanh Nien 11, P.3





***** 一口ニュース *****





日本のDaihatsu自動車生産グループに属するVindaco自動車生産社は新型自動車Daihatsu Teriosを発売

(Dau Tu 1月6日,P.2)

 

ホーチミン市交通工務局は今年中に市内10カ所で歩道橋を架橋予定

(Thanh Nien 1月6日,P.5)

 

Honda Viet Namバイク生産合弁社は過去4年間で3万人以上に無料で安全運転の指導を実施

(Dau Tu 1月6日,P.4)

 

ホーチミン市で活動中している外資系企業による2002年の工業生産高は21兆1,080億ドン(約14億720万ドル)に達し、前年同期比20.4%増

Nguoi Lao Dong 1月1日, P.7)

 

ハノイで2002年12月31日から2003年1月6日にかけて、第2回ベトナム企業見本市を開催。同見本市には全国から約150社以上が参加

Nguoi Lao Dong 1月1日, P.7)

Cao Ngan火力発電所(Thai Nguyen省)建設に中国が8,500万ドル以上の優遇融資

Nguoi Lao Dong 1月2日, P.3)

 

先週ベトナム国家銀行が公布した通知06/2002/TT-NNHNN号によると、合弁または外資100%による財政会社設立には法定資本金最低500万ドルが必要

Thoi Bao Kinh Te Sai Gon 1月2日, P.8)

 

先ごろ計画投資省は、ロシア連邦での100%ベトナム資本会社の設立をベトナム茶総公社に許可

Nguoi Lao Dong 1月2日, P.7)

 

ホーチミン市に開設されている外国駐在員事務所は51カ国・領土による1,700件に達し、前年同期と比較して376件の増加。内訳は、シンガポールが326件・韓国が185件・香港が166件・台湾が162件・日本が158件など

Nguoi Lao Dong 1月2日, P.7)





外国為替相場

Viet Com Bank ホーチミン支店・17日現在)

 

                  キャッシュ  

         USD/ドン     15,408





***** 入札情報 *****





□ オフセット印刷機の納入入札


開催者:Tran Phu印刷公社(Cong ty in Tran Phu)

納入項目:オフセット印刷機(1台)

書類入手期限:1月20日〜30日

書類提出期限:2月10日

問い合わせ先:Tran Phu印刷公社(71-73-75 Hai Ba Trung St., Dist.1, HCMC)

Tel:(84-8)8291944/8222236 Fax:(84-8)8224996






Phu Quoc空港旅客ターミナル建設の入札


開催者:   南部空港グループ(Cum cang Hang khong Mien Nam-SAA)

入札項目:  Phu Quoc空港旅客ターミナル建設

書類入手期限:1月13日 8時〜16時半

書類提出期限:2月11日

問い合わせ先:南部空港グループ計画部(Tan Son Nhat International Airport)

Tel:     (84-8)8487161 Fax:(84-8)8445127





***** 事件・出来事 *****





完成したばかりの道路工事を取壊し


ホーチミン市1区Ton Duc Thang通りのMe Linhスクエアー区間で1月4日、わずか3週間前に完成したばかりの分離帯の取壊し・改良工事が開始された。具体的には幅2メートルのメイン分離帯を取壊し、Ton Duc Thang通りの路面を12mから14mに拡幅し直し、交通事情に適したものとする。

世界銀行(WB)による融資20億ドン(約12万ドル)を投入するTon Duc Thang‐Nguyen Tat Thanh回廊拡大プログラムの一環であるMe Linhスクエアー分離帯工事は、3週間前に完成したばかりだ。しかし、分離帯の建設により道路が狭められたことで、通行人(特にThu Thiem船着場利用者)にとって危険を伴い、交通渋滞を引き起こすこととなった。このような世論を受けて、今回の取壊し・改良工事が行われることになった。

(Tuoi Tre 1月6日,P.2)






日本の技術水準に基づいたITエンジニア試験を実施


ベトナム科学技術省と日本経済産業省による情報技術(IT)人材開発協力プログラムの一環で、Hoa Lacハイテク産業団地管理委員会所属情報技術試験・育成支援センター(VITEC)とホーチミン市科学技術局所属IT育成センターは、ITエンジニア試験を実施する予定だ。同試験は日本の技術水準に基づき、1月26日に行われる。今回で2回目となる同試験の受験希望者は、1月10日までに登録書類を提出することになっている。

(Sai Gon Giai Phong 1月5日,P.7)






Nokiaメンテナンスセンターは通常運営


在ベトナムNokia駐在員事務所は1月6日、ベトナムでの携帯電話正式販売代理店であるDong Nam社の脱税発覚後、Nokia携帯電話のメンテナンスシステムについて発表した。それによると、各Nokia Careカスタマーズケアセンターは、Nokiaブランドの携帯電話すべてのメンテナンスを通常どおり行うという。各センターの住所は▽ホーチミン市1区Le Duan通り39番地、▽ホーチミン市3区Nam Ky Khoi Nghia通り260番地、▽ハノイTran Hung Dao通り21番地、となっている。またNokia側は、Nokiaブランドの携帯電話はすべてISO9002とISO14001に基づき、厳しい検査基準を通して生産されていることを肯定した。

(Thanh Nien 1月7日,P.2)





***** コラム *****





予告された死


Van Don島では誰かに会ったときの世間話の中で、『B家のA男がHIVに感染しているのが発見されたんだって』『最近D家のC助がAIDSで死んだばかりなのよ』といった恐ろしい噂話が取り交わされることが日常茶飯事となっている。他からやって来た人々は、外から見ると非常に平穏なこの島でこれほど“世紀の病”が蔓延していることを知ると、驚きを隠すことができない。Quang Ninh省は全国で最もHIV / AIDS感染者率の高い地方となっているが、同省で最もこの“世紀の病”の患者数が多いのはVan Don島となっている。

Cai Rong町に到着した私たちが見たところ、この小さな島において数十人目のAIDSによる死亡者となったN.V.K.さんについての噂をしながらも、人々はまだ恐怖が覚め遣らないといった様子だった。K.さん宅の近所でフォー屋をしているL.T.Lさんの話では「あれは麻薬中毒者でしたが、こんなに早く逝ってしまうとは思っても見ませんでした」ということだった。L.さんによると、夜寝る前になると夫妻は葬式の笛の音で心が休まらないばかりか、朝起きてもフォーを食べに来た客たちの死に関する噂話を耳にしなければならないという。

Cai Rong町・Quan Lan村・Dong Xa村を合わせても人口は8,000人近くしかないが、ここはVan Dong島で最もAIDSが蔓延している地域となっている。同町2街区に在住のP.V.T.さんによると「この30年間で、たったの2〜3カ月の間にこれほど多くの若者の葬式に出なければならなくなったのは初めてのことで、なんとも恐ろしい限りです」ということだ。T.さんの話しによると、最も多い月で9〜10人が亡くなり、彼ら老人仲間は代わる代わる子供や孫たちをあの世に送り出さなければならなかったという。老人たちは『黄色くなった葉がまだ落ちていないというのに、もうすぐ緑の葉が全部落ちてしまう』と嘆いているそうだ。

ここの住民を最も恐れさせているのは、ここ最近になってAIDS患者がバラバラに逝くのではなく、継続的に逝くようになってきたことで、地元の人々はこれを“集団ライン死亡”と呼んでいる。

Van Don医療センターのHo Duc Vinh副所長によると「AIDSに感染したQuan Lan村の“兄貴分”Nguyen Van D.は、死ぬ間際になって最低でも15人の“兄弟”たちが彼の後を追うことになるだろうと宣告しました。そして、実際のところ3人が彼の後を追う結果となりました。残りの者たちが恐れおののいて血液検査を受けたところ、すべてがHIVに感染していました」ということだ。

ある夜、医療センターのガードマンに頼んで、私たちはセンターの講堂から“事に及んでいる”麻薬中毒者を実見できるように取り計らってもらった。講堂の裏側と両脇は空き地になっていて、瓦礫の山に混じって注射器や注射針がたくさん落ちていた。講堂に入って数分後、私たちが覗いていた窓を通して、4人の青年がセンターの門のほうから出てくるのが見えた。まだ18〜20歳ぐらいの青年たちは、最も街灯の明るいところに歩み寄って行く。4人のうち1人が、ズボンのポケットから注射器の入ったナイロン袋を取り出した。彼がまるで“医師”のよう器用な手付きで自分に注射した後、その注射機は隣の青年に手渡され、さらに続けて全員に回されていった。私たちはわずか1時間のうちに、“事に及ぶ”場所を求めてやって来た、これと同様の2グループを実見することができた。しかし、ガードマンのT.さんによると「ある夜なんか、私があるグループを追い払って数分もしないうちに他のグループがやって来るといった具合で、それが深夜の2〜3時まで続くんですからね。しばらくの間、街灯を消すようにして見たんですが、そうしたら麻薬中毒者たちはセンターの正門のほうに場所を移って、以前よりも数が増えてしまったので、もう私1人だけでは処理しきれない状態です」ということだった。

P.V.T.さんによると、この小さなCai Rong町にはDong Xa墓地・埠頭地区など、医療センターの“溜まり場”のように麻薬中毒者が毎晩のように集まる地点が数十カ所もあるという。

非常に心配なことは、この島における“世紀の病”の蔓延が、金持ちの家庭の青年だけでなく、一部の貧困家庭の青年にまで広がって来ていることだ。P.H.H.さんの話によると、H.さんの住む街区だけでも、現在20人以上の麻薬中毒の青年がおり、この中の数人はすでに逝ってしまい、残りの者もほとんどがHIV感染者で、AIDSの末期症状が現れている者もいるという。

本当に、この島の状況は多くの点で身震いさせられる。最近HIVに感染していることが発見されたCai Rang町3街区に住むNguyen Van C.の話では「AIDSにかかってからこれまで、誰もがそのことを知っているのに、指導にやって来てくれる人は1人もいませんね。テレビを見たり新聞を読んだりして予防法を知っていたので、注射器を一緒に使ったことはありませんでした。でも友人たち、特にやり始めたばかりの奴らは本当に無謀で、いつも一緒の注射器で回し打ちしていますよ」ということだ。C.の話によると、現在この町では自分がHIVに感染したことを知って人生に飽きた者たちが、麻薬をやり始めた若者を誘って、同じ注射器を一緒に使うといった方法で“人生の復讐”をしようとしているということだ。Van Don医療センター所長によると、感染者の数が非常に多いにもかかわらず、保健所の医療幹部の配備が手薄なため、この島でのHIV感染者のリストアップは思うようにならないということだ。HIV感染者と死亡者の大部分は18〜40歳の男性となっている。このため、この島の非常に多くの家族が子供たちを他の場所まで勉強に行かせている。Cai Rong町3街区に在住のL.さんによると「現在3人の子供たちはHa Longまで勉強に行かせています。子供たちが恋しいですが、ここに置いておいたら一時も安心できませんからね」ということだった。

Van Don県公安刑事・経済・麻薬警察隊長のPham Ngoc Canh少佐によると、Van Don島におけるAIDSの被害を食い止める上で重要なことは、同県への麻薬供給ルートを根絶することだという。一方、HIVに感染した麻薬中毒者たちは、町からそれほど遠くない場所に“無尽”の麻薬供給源が存在すると肯定している。老人から青年・子供まで、需要のある者がここを訪れれば、すぐにでも購入できるということだ。

Tuoi Tre 12月12日, P.7)






最近のウェディングフォト事情(後編)


同じくプロカメラマンのQuoc Huongさんは「Vung TauビーチやLong Haiビーチでの撮影だったのですが、その日の主役であるカップルと私たち撮影スタッフは、夜明けのシーンを撮影するため午前2時にホーチミン市を出発しました。到着後、まず太陽が顔を出したばかりのところを押さえるため、主役たちに着替えだけをしてもらいます。夜明けのシーンがスムーズに終わると、次の撮影のために今度はメイクアップに入ります。その後へアセットと続き、海のシーン・山のシーンそして最後のシーンは水平線近くでゴムの森林をバックにした撮影といった感じで進めていきます。撮影はゆうに午後8時ごろまでかかりますね。ホーチミン市から一番近い撮影現場で、最もスムーズに撮影が進んだケースでもその程度はかかりますからね」と、ある日の撮影について語ってくれた。

Hoang Truongさんによると、アルバム作成の費用は平均で350〜870万ドン(約233〜580ドル)かかるということだ。顧客は30×45サイズの大きなアルバム、また複数の撮影現場での撮影を好むという。さらに一度に何部も作成することを望む人も多いそうだが、当然のごとく金に糸目はつけないそうだ。彼によると「アルバム作成のためにMui Neまで出かけ、移動代や食事代も含めて総額2,000万ドン(約1,333ドル)を費やしたカップルもいるくらいですよ」と話してくれた。

あるスタジオの若手カメラマンは「うちではあらゆる好みに応じた様々な商品を用意しています。好景気なこともあって、結婚を控えたカップルの方々も記念撮影は欠かせないものと考え、かなりのお金を費やしてくださいます。どなたも写真撮影は一生に一度の記念として欠かせないものだとおっしゃっていますよ」と語ってくれた。

Binh Quoi観光村”の重役会によると、1日当たり平均して1520組のカップルが撮影のためにここを訪れており、多い日では30組にも上ることもあるほどだ。Hoang Truongさんによると、ここでの撮影には1回当たり20万ドン(約13ドル)の撮影ロケ料がかかるということだ。一方、革命博物館管理委員会の話では、年末になると4,500組のカップルが同博物館を訪れるそうだ。ここの撮影料は1回当たり13万ドン(約8.7ドル)となっている。Dam Sen公園では少ない年でも数万人を超えるカップルが訪れている。

あるメイクアップアーティストの話によると、新郎新婦はたいてい撮影の合間を縫って食事を取るそうだが、花嫁はお腹が膨れ衣装が似合わなくなるのを気にして食事を取りたがらないそうだ。そのため撮影開始後30分ほどすると、往々にして花嫁は疲れと空腹のため顔色が青ざめてくるという。そんな時、周囲の者たちは花嫁のテンションを上げようと手を叩いたりして場を盛り上げなければならない。

Binh Quoi観光村・革命博物館・Dam Sen公園では、複数の撮影チームが順番待ちをしているところに良く遭遇する。カメラマンは撮影に最適な光の加減を注意深く見計らっている。階段・周囲の花・花嫁の衣装などは、光によって表情ががらっと変わってくる。

“主演”が終わると、くたくたに疲れた花嫁はドレスの裾をたくし上げて着替え場所に駆け込む。この日の主役たちはやっと撮影から開放され、すっかり疲れ切った様子で木陰や海辺に寝そべるのだった。

Tuoi Tre Chu Nhat 12月8日, P.15)


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